がんばる農業者紹介

【がんばる農業者紹介 No.20】どこにも負けない農場ブランドを目指して。

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仁木 光俊(にき みつとし)さん

現住所:徳島県徳島市
経営品目(経営面積):ブロッコリー(25ha)、ホウレンソウ(13ha)、スイートコーン(2ha)、エダマメ(10ha)、米(3ha)                                              

「面白いこと」のためにはまず行動!

就農のきっかけを教えてください

 大学生の頃に父親が亡くなったことをきっかけに、卒業後、実家に戻って跡継ぎとして就農しました。母と祖父母が経営しており、当時はトータル3、4haの面積でホウレンソウやお米などを栽培していたので、土地や機械に困ることなく農業をスタートしました。最初は新しいことばかりで面白かったのですが、単調な作業の連続で、この作業をずっと続けていくのは何か違うと感じ、他の人はどんなことをしているのかを知るため、「徳島県農業青年クラブ連絡協議会」や「アグリクラブ徳島」に入りました。様々な所に視察に行くと「やり方次第でもっと面白いことができる」と感じましたが、そのためにはまず規模の拡大が必須でした。周辺の人に声をかけて土地を貸してもらったり、新聞等でパート、アルバイトを募集するところから始め、現在は社員7名のほか外国人技能実習生も雇用しています。一方で、人を雇用すると従来のやり方では儲からないので、加工用野菜や、系統外での販路拡大を進めています。

農福連携について教えてください

仁木さん農場3.jpg 株式会社リバーファームの方とつながりがあったことをきっかけに、4年ほど前から「就労継続支援A型事業所チームリバー」との連携を開始しました。その後、「就労継続支援A型事業所チームカネイ」とも連携し、昨年は「合同会社まほろBase藍住」にも作業を委託しました。作業としては、主にトリミングから袋詰めまでをお願いしています。

 

農福連携の苦労と喜びはどんなところですか? 

9仁木さん農場.jpg 作業が見えないので、管理が難しく、また、細かい指示がしにくいという問題はあります。露地野菜は品質の幅が大きく、時期や流通によっても変わるので、規格分けが難しいです。毎回ではないですが、作業方法が変わったら説明や指導に行くようにしています。

 事業所に持ち込む量に波があるということを事前に伝え、それに対応してもらえることで、機会損失を抑えることができます。露地栽培は特に出荷量に波があるので、忙しいときに委託することができるのは良いですね。

 

 

どこにも負けない農場ブランドを目指して。

これからやっていきたいこと、展開していきたい方向性は?

仁木さん農場4.jpg 今後は、利益率をより高めるため、ブランディングに力を入れていきたいです。多くの人に知ってもらえるよう、BtoCの取引にこだわりながら、何か目立つことをしていきたいです。パッケージを工夫したり、化学肥料に頼らないような土作りに変え、オーガニックフェスタ等で知名度を上げることも考えています。付加価値をどのようにつけていくのかを今後も考えながら、農場ブランドの確立を目指していきます。

 

これから農業を始める方へエールをお願いします!

仁木さん作業2.jpeg 農業は国の支援等もあって追い風である一方で、大淘汰時代でもあります。様々な支援や事業を利用することは良いことですが、それありきではなく、うまく使いながらいくことが大切です。また、農業は自分のやりたいようにできることが魅力の一つです。品目を決めるのも、土について研究したいとか、販売に強い農業法人にしたいなどの方向性も、とにかく自由で裾野が広いです。自分の個性を生かせる領域を「農業」という分野で見つけ、いろんなことができる総合産業だと思います。それが単純に面白いですし、やりがいにつながっています。 

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