がんばる農業者紹介

【がんばる農業者紹介 No.22】女性目線で、優しいモノづくりを。

野村さん正面.jpg

野村 祐佳(のむら ゆか)さん

現住所:徳島県阿南市
経営品目(経営面積):アスパラガス(20a)、ジェラート加工販売                                            

女性目線で、優しいモノづくりを。

就農のきっかけを教えてください

アスパラ.jpg 子育てが落ち着き、自分の時間が増えたら何かしたいと思っていました。農業にはもともと興味があったのですが、テレビ番組の「満点☆青空レストラン」を見たことがきっかけで、始めようと決意しました。農協職員のアドバイスを受け、これから農協が生産量を増やそうとしていた品目で、軽くて女性でも持ち運びしやすいアスパラガスを選びました。最初は、先輩農家が少なく、天候の関係もあってうまくいかないこともありましたが、有機肥料を使うなど改良を重ね、「せいくらべ」と名付けたおいしいアスパラガスを栽培できるようになりました。年間を通して作業があるので、同年代の主婦を中心としたスタッフを雇用し、女性ならではの目線で作業しています。

6次産業化について教えてください

店外観.jpg 一生懸命生産したアスパラガスでも、傷や大きさで出荷できないことがもったいないと感じていました。そんな時、阿南農業支援センター主催の研修会で同じ考えを持つ方々と知り合い、6次産業化グループを結成し、石井にある県の「六時産業化研究施設」を利用しながら加工品を研究したり、OEM商品をマルシェに出店、販売したりするようになりました。活動していく中で、自分で生産した農産物を自分で加工、販売したいという思いがさらに強くなり、「担い手確保・経営強化支援事業」を活用し、令和4年、ジェラート店「l'orto(ロルト)」をオープンしました。自分で育てたアスパラガスのジェラートの他、地元産や有機栽培の旬の野菜、果物を使用したメニューを揃えています。また、店内には全国の農業フェアで知り合った方から仕入れたお菓子や、無添加、有機原料にこだわった加工品も陳列しています。

目標達成の秘訣は挑戦し続ける強い気持ち

6次産業化の苦労と喜びはどんなところですか? 

撹拌機械.jpg コロナ禍の影響を受け、ジェラートを作る機械の導入が遅れたこともあってお店をオープンする際にかなり苦労しましたが、「やるしかない」の気持ちで乗り切りました。また、お店は福井町で、阿南市の中心地から少し外れた場所にあるため、お客様や従業員が集まりにくく感じます。そのため、積極的に県内外でのイベントに参加、出店し、提供できる機会を増やしていきたいと考えています。

※写真 ジェラートの材料を撹拌する機械

 苦労だと感じることはもちろんありますが、その中でも自分の好きなことができるという楽しさもあります。次々やりたいことを考えることが楽しく、やりがいでもあります。今度はジェラートの新作に加え、新商品「カッサータ」も予定しています。また、イチジクやレモン等、ジェラートの材料に使う果樹の栽培も考えているので、またいろんな事業に応募し、活用したいと思います。

これから農業を始める方へエールをお願いします!

 普通に働くとは少し違う「農業」というイメージだけで、担い手が減っているように感じます。農業は、やってみると想像よりももっと楽しいです。一生懸命取り組んでいく中で、必ず誰かとのつながりができます。多くの人と関わり、横のつながりを、ぜひ大切にしてほしいです。

活用した補助事業

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