がんばる農業者紹介

【がんばる農業者紹介 No.15】人とのつながりが自分自身の成長につながる。

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平松 雄太(ひらまつ ゆうた)さん

現住所:徳島県三好郡東みよし町
経営品目:いちご(25a)

「水の丸」の地域に惹かれて就農

就農のきっかけを教えてください

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もともと東京で警備関係の仕事をしていたのですが、その時の先輩から、東みよし町の水の丸でいちごを作っていた方が高齢で農業をやめるのでハウスが空くという情報を教えてもらったのがきっかけです。そこで実際、水の丸に来てみて、東みよし町の一年中いちごが栽培できる他にあまりない環境に惹かれ、就農することに決めました。
実家が岡山のぶどう農家ということもあり、もともと農業はやりたいと思っていました。自分で一からやりたかったので、実家を継ぐことは考えていなかったです。

どんな作物を生産していますか?

 

夏から冬にかけては東みよし町の水の丸という地域で夏秋いちご「サマーアミーゴ*」を作っています。冬には三好市の三野で促成栽培のいちご「恋みのり」を作っています。
水の丸は標高約1,000mの山の中での作業のため大変です。

*サマーアミーゴ…夏秋どりに適したイチゴ品種「サマーアミーゴ」は四季成り性で、うどんこ病に耐病性がある多収性品種。果実はやや大きく、果実硬度が比較的高く、日持ち性に優れる。

独自の農法や工夫にはどんなものがありますか?

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いちごをよく観察して、変化を見逃さないようにすることはとても大切だと思っています。「何が足りてないよ」とか「何が多いよ」とか、話をしてくれるわけではないですし、全部こちらが察してあげないといけないですが、植物は表情が豊かなので、それをしっかり見逃さないようにしています。
農家の仕事というのは、いちごの株がいちごの実を作ってくれるように、またミツバチがしっかり花粉を運んで仕事をしてくれるように、環境を整えてあげることだと思っています。

 

毎年新たな発見があるのが農業の魅力

農業の苦労と喜びはどんなところですか?

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夏はうどんこ病やアザミウマなどの病害虫や天候が、冬は温度や湿度の管理が大変です。ハウスでやっていても自然相手なのは難しいところです。また、自己資金が少ないまま農業を始めたので、青年就農給付金(現在の農業次世代人材投資資金)を活用しました。
農業は傍から見れば何月に定植して、何月に収穫して、というように毎年同じことをやっているように見えますが、毎年新しい発見があります。そこが、農業の楽しみだと思います。
さらに、いちごはフルーツの中でもメインどころということもあり、全国にいろいろな産地や作り方があり、多くのライバルがいます。そういうところも面白さの一つです。

農業を続けていく秘訣は?

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農業は一人でできることではないので、周りのサポートやどういう人に出会えるかというのは大きいと思います。
僕自身、就農1年目は農業の知識が全然ないまま就農したため、先輩農家さんのところで1年間作業を一緒にさせてもらっていました。それから、そこで学んだ知識であったり作業を自分のハウスでやっていました。
また、同年代の人が頑張っているのを見ると、自分も頑張ろうと思いますし、自分にはない視点を持っていたりして、新しい発見があります。農業は一人でやることが多く、割と孤独になりがちだと思います。一点だけ見ていると自分自身が成長できなかったり、手詰まりになったりしてしまいます。なので、いろいろな角度からいろいろな価値観を持った人とふれあいながらやっていったほうが、より成長できると思います。

これからやっていきたいこと、展開していきたい方向性は?

やっぱり、今よりももっと良いものを作りたいです。まだ失敗、失敗、失敗、成功みたいな感じで、いまだに失敗のほうが多いです。農業は100点がないと思うので、今よりも来年、再来年と良くなっていけるよう、試行錯誤しています。成功するまでやれば失敗じゃないから。(笑)
いちごがある程度うまくいったら、他の作物も育ててみたいとは思っています。

これから農業を始める方へエールをお願いします!

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とにかくやってみることだと思います。いろいろ考えているとやれないですし、計画通りにはいかないので、まずやってみる。いろいろなリスクがわかっていると、思い切っていけないと思います。そこから、改善していく。前向きにやっていれば、必ず助けてくれる人はいます。とにかく、やってみる。

活用した補助事業

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