がんばる農業者紹介

【がんばる農業者紹介 No.14】暮らしの中に仕事を、それが農業。

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松田 泰充(まつだ やすみつ)さん

現住所:徳島県阿南市楠根町
経営品目(面積):チンゲンサイ(18a)

暮らしの中に仕事を、それが農業。

就農のきっかけを教えてください

大阪で開催された「新・農業人フェア」というリクルートフェアで、「加茂谷(かもだに)元気なまちづくり会」のブースを覗きに行ったことがきっかけです。「加茂谷元気なまちづくり会」の代表の方が、すごく来てほしそうな目でこちらを見られていて、少し話を聞いていたら、次の月に体験ツアーがあるから来てみないかと誘われ、まあ徳島であれば大阪から近いので一回行ってもいいかなと思い参加しました
ちょうどその時が45歳になる年の3月で、もし就農するなら青年就農給付金(現在の農業次世代人材投資資金)が年間150万円給付され、それに応募するには45歳までという年齢制限があったので、思い切って当時働いていた広告代理店を辞めて、第二の人生として就農することに決めました。

どんな作物を生産していますか?

 

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チンゲンサイです。登山家が「そこに山がある」からと言ったのと一緒で、「加茂谷にはチンゲンサイがあるから(笑)」。JAアグリあなん チンゲンサイ部会の部会長も家の近くに住んでいるため、いろいろ話が聞け、気軽にハウスも見に行けるという環境も始めやすかったです。また、チンゲンサイは種まきから2か月ほどで収穫でき、失敗してもやり直しがきく野菜なのも理由の1つです。例えばみかんやスダチのような果樹は収穫が1年に1回で、一度失敗してしまうと1年を棒にふってしまいますが、チンゲンサイは2か月サイクルで栽培でき、ある程度の収量もあるため、いわゆるリスクの少ない野菜。新規参入者が大きく失敗するのは怖いので。
 

 

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栽培方法についてはあまり難しくは考えていないですね。農家さんがみんな言うのは、「毎年素人」ということ。長年の経験があって実力もあるベテランといえど失敗はします。その年によって気象条件が変わりますしね。結局みんな毎年初体験なんですよ。新人もベテランも関係なく、JAに出荷に行った時に、お互いにどうしているかを聞いたりしていますし、僕も聞かれます。コミュニケーションをとりながら、みんなで品質の高い野菜を作るために協力し合って、試行錯誤しながらやっていくのが加茂谷の農業ですね。

 

 

目に見えて分かりやすい、だから面白い。

農業の苦労と喜びはどんなところですか?

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スーパーに行って、店頭に自分の作った野菜が置いてあるのを見た時ですね。やっぱり自分が作ったものが人の目に触れるところに置いてあるのは嬉しいじゃないですか。
前職でいう広告と同じで、チラシやパンフレットが世に出た時に、「ああ、よかった」と思うのと同じで、自分のつくったものが結果として目に見えるので、その時は嬉しいです。目に見えて分かりやすい、だから面白い。

 

農業を続けていく秘訣は?

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暮らしていくためにはお金儲けはしていかなければならないので、頑張って野菜を育てて、出荷して。これは当然ですけど、それ以外で「どう楽しむか」というところだと思います
海が近かったり、川が近かったり、自然が豊かな環境に住んでいることから、少し車で行けば釣りにも行けます。釣りは夫婦共通の趣味で、「ちょっと時間空いたし行こうか」くらいでやっています。農業は自分で作業する時間を決めることができるため、その中で「今日、釣りに行きたいな」と思ったら、釣りに行けます。人に縛られない時間の作り方ができるのも、農業のすばらしさだと思っています

これから農業を始める方へエールをお願いします!

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「農業なんてやったことないのによくできるなあ」と言われますが、それはやろうとしていないから。別にできるかできないかなんて「やってみないと分からない」。それを、「やってできるようにする」。宝くじと一緒です(笑)。買わないと当たらない(笑)。興味がなくても、やってみたら楽しいかもしれませんしね。全然知らないことをやるのは難しいですが、やらないことには分からないし、不安に思っても仕方がない。それは農業じゃなくても一緒だと思います。少しでも、農業に対する気持ちがあるのであれば、やってみたらいいと思います。

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